毎年春は求人案件が多い時期であるが、今年は例年に比べて増員・新規ポジション等、更に案件数は増加しており、景気の向上を確実に感じる事が出来る。各求人企業に於いては、売り手市場での採用に苦労している所も少なくないであろう。
近日例年とは異なる求職者の特性の一つとして、キャリアチェンジを望む人材が多く見受けられる。就職氷河期に希望通りのポジションに就職出来なかった若手人材が、求人件数の増加を背景に本来希望していたポストに果敢に転職を試みる「リベンジ転職」である。
ここでの「リベンジ」はポジティブな意味合いであり、妥協をした自分に対して、妥協せざるを得なかった経済背景に対して、または、採用をストップしていた各企業に対して意を向けられているように見える。
この「リベンジ」組に共通するのは、不本意なポジションに勤務した経験をバネにし、更にそのキャリアを否定することなく非常に高いモチベーションを持っている点だ。
本来就きたかったポジションの為に、コツコツと勉強や市場調査等の自己鍛錬をしており、「リベンジ」が叶った際には、今まで積んだキャリアとスキルを職種を越えた域であってもフルに発揮したいと願っている。
逆の言い方をすれば、自分の望むポジションを得るためには、出来ることは職種にとらわれず何でもするというスタンスだ。
このような人材を育てることが出来れば、幅広い業務をこなすことが可能なマルチタスク人材として、将来有力なマネージャー候補となるであろう。
即戦力を望む中途採用市場では、キャリアチェンジ人材の受け入れはなかなかし厳しいと考える企業が多い様子である。
事業戦略において、即戦力のポジションを想定しているのは自然な発想ではあるが、中長期的な目線で見れば、ある程度の社会経験・業界経験を積んだ職種未経験者は違う角度の経験・目線を持った人材であり、後に大きな成果をもたらしてくれるものであろう。
有能な若い人材と業界内活性化の為に、キャリアチェンジ希望者への採用門戸を開き、育成していただけるよう各企業にお願いしたい。
短大卒業後、イベント系の派遣会社に入社。その後、株式会社バックスグループにて、人材アウトソーシング事業に従事し、100%子会社である株式会社スマートの設立と同時に異動。人材派遣及び人材紹介事業に携わる。2001年、グループのJASDAQ上場を経験し、翌2002年、代表取締役社長に抜擢。2005年3月独立、ファッション業界、IT業界、管理系職種の人材紹介会社、株式会社パルティールを設立。人材コンサルタントとして、ファッション業界に向けたコラムを日本繊維新聞にて執筆中。
ファッション業界向けの求人・求職サイト、アパレルキャリアを運営。
http://www.apparel-career.com






